ウィンブルドンといえば
テニス四大大会の一つ(全英オープン)が開催されることで有名ですが、
ウィンブルドン現象という言葉は聞いたことがあるでしょうか?

ウィンブルドン現象とは、
市場経済において「自由競争による淘汰」を表す用語です。
特に、市場開放により外国系企業により
国内資本企業が淘汰されてしまうことをいいます。


語源は、もちろんテニスのウィンブルドン選手権なのですが、
伝統のある選手権では世界中から参加者が集まるために強豪が出揃い、
開催地イギリスの選手が、全く勝ち上がれなくなってしまったことから、
ウィンブルドン現象という言葉が生まれました。

金融市場においては
イギリス政府が1986年に金融ビッグバンを実施し、
金融分野の規制緩和を他の諸国に先駆けて完成させました。
ビッグバンは、イギリスの金融市場と金融機関の競争力強化を
目的としていましたが、
結果は政府当局や現場の予想を超えて進みました。


金融市場の立地確保という意味では成功をおさめ、
2008年のビジネス都市ランキングで、
ロンドンは堂々の1位に輝いています。
そこで活動する金融機関についてみるなら、
イギリス勢は見る影もなく、
イギリスのプレーヤーが活躍しないテニスの世界選手権になぞらえて
「ウィンブルドン現象」と呼ばれるようになったのです。

日本におけるウィンブルドン現象といえば、
大相撲ではないでしょうか。
外国人力士ばかりが勝っている現状が続いていますよね。
もし日本の金融市場が世界に先駆けて規制緩和をしていたら
「大相撲現象」なんていう言葉になっていたかもしれませんね。

【Contento(コンテント) 中木康弘 Yasuhiro Nakaki】
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