WBC(ワールド・ベースボール・クラッシック)が閉幕した。
開幕前に「もう一度、世界の頂点を奪いにいく」と宣言した原監督。
本当に世界一になるとはどれだけの国民が予想しただろう。
まさに有言実行である。
口にすることだけなら誰にでも出来る。
実際に「プロ野球選手になりたい」と口にする子供は私を含め、
これまでにもたくさんいた。
延長戦でタイムリーを打ったイチロー選手もまた、同じように
プロ野球選手になることを子供のころに計画し、小学六年生の時に作文にしている。
しかし、他の人とは違っている。
それは何か?

作文の始まりは「夢はプロ野球選手になること・・・」
とここまでは誰しもが書くことであるが、
特筆すべきは、この文章の中で、自分の通算打率を具体的に数字で示し、
全国大会で他の選手を見て自分の位置を確認するという、
自分の現状分析をしていること。
そしてプロ野球選手になるという夢を
球団名と契約金まで明確に設定していることである。

更にはその目標を達成するために
小学校3年の時から365日中、360日は激しい練習をやっている、
と具体的に練習量を示し、
「・・・そんなに練習をやっているのだから必ずプロになれる」
とその文章の中に記されているのである。

また、夢がプロ野球選手であれば甲子園出場は必要条件のようであるが、
中学から高校へ進学する際、甲子園出場回数の多い強豪チームではなく、
愛工大名電高校を選択したのは、
プロ野球選手を一番多く輩出していたからという話もある。
甲子園が目標では無く、プロ野球選手になることなのである。

「プロ野球選手になりたい」と口にする人は山ほどいるが、
ブレることなく具体的に行動を続けられる人はわずかである。
イチロー選手も
「天才ではありません。それだけ練習をやっていますから」という。
子供のころから、自分を「現状分析」し、そして「ゴール」を設定し、
それに対して具体的に「対策」を打っていく。
たまたまプロ野球選手になれたのではなく、
自らなろうとして行動を続けた結果なのであろう。

私たちも、成りたい自分を設定し、
それを意識し絶対に達成するのだという強い行動力に変えていくことが必要である。

私達の未来は環境によって決められるのではなく、
自ら作っていくものであるから。

暗いニュースの多い中、
今回の侍ジャパンの活躍に感動や勇気をもらった。
私達ひとりひとりは大きな力を持っていること。
そして自らの思いと行動によって
未来を手に入れることは出来るんだということを忘れずに
強い気持ちで生きていきたい。

【㈱FPサービス・ジャパン 服部英樹 Hideki Hattori】
http://www.moneybalance-clinic.com/stuff.html