昨日は、日本FP協会の『暮らしとお金の相談会』の相談のお手伝いに虎ノ門にあるFP協会の本部にいってきました。

相談される内容は様々ですが、将来の生活への不安から家計の相談や子供の教育費、そして住宅取得についてのご相談があります。

住宅の取得については、大方は、いくらまで住宅の取得にお金をかけていいのか・・・
といったご相談が寄せられます。

さらには、購入したほうがいいのか・・・

老後は、介護施設への入居もあり得ることから、賃貸に住み続けていたほうがいいでしょうか・・・等々

そんなご相談を受けて、その判断基準を自分で考えていくためにお勧めしているのが、ライフプランとキャッシュフロー表の作成です。

これからの生活で必要な生活費、子供の教育費、そして定年後の老後の生活のための準備資金(生活費ー年金の不足分×定年後の想定年数)を、さまざまな生活設計ややってみたい夢などを想定(ライフイベント)して概算でイメージしてくださいとお願いしています。

そして、生涯に得られる収入から上記の費用を差し引いた金額が住居費に充てられる資金とお話しています。

もっとも、住居費が優先か子供の教育費が優先か、レジャーや趣味が優先か・・・等々・・・このあたりの人生感ともいうべきものは、その人、その人、個々の価値観によるべきものですので、その人自身が決めればいいのではと思います。

さて、そのようにして、生涯の住居費に充てられる金額の目安がついてきて、幾らくらいの予算の住宅の購入が可能かとなってくるわけです。

戸建てがいいか・・・マンションがいいか・・・

立地や予算や好みで選んでいきます・・・

そして、よく相談されるのが買ったほうがいいのか・・・

賃貸で住み続けるのがいいのかの相談です・・・

どちらがいいか・・・?

はっきりいって正解の答えはないと思っています・・・

もっとも、将来は、九州の実家に戻るかもしれないといったような流動性があるかたが、例えば東京に住宅を購入するメリットはということになってきます。

ここで何を悩むか・・・

20年も30年も家賃を払い続けるのは勿体ない・・・

家賃の支払いで、大方の住宅ローンは払えてしまう・・・

それならば、マンションを購入してとにもかくにも不動産という財産を増やしていきたい・・・

ここでのポイントは、将来、九州に戻るかもしれない、その時点で住宅ローンのほとんどは返し終えている・・・

といった場合、その時点でのそのマンションの価値がいかほどであるかでしょう・・・

そもそも、30年先に売れるものなのか・・・

30年たっても人気のあるマンションはあります・・・

立地と環境が良く、大手のデベロッパーの販売で作りがしっかりていて、管理会社もきちんとしている・・・

このようなマンションは古くなってもきれいにリフォームをして入居される方が多いようです・・・

そして、売るとしたらいくらくらいか・・・キャピタルゲインとしての価値はどの程度か・・・


また、不動産の価値はいくらで貸せるというインカムゲインでも考えられます・・・

将来にわたって、何年間でどの程度のインカムゲインが上がってくるか・・・

このインカムゲインは、定年後は年金代わりとして重宝な収入源となってくるでしょう・・・

いま、マンションを売却する時に、将来の年金としての準備のために購入しましょうと販売攻勢をかけている会社もあります。

マンションの購入は家賃収入で・・・、ちょっとした収支の不足分は生命保険の年金積立金の保険料の代わりと銘打って売却しているようです。

ここにきての社会保障制度不安な報道が続く中、そこそこ・・・販売は好調のようです・・・

このように考えると・・・

当面、定年までは東京、定年後は郷里で・・・といったケースでも物件を見誤らなければ購入しておく価値は、充分高いと思われます。

老後の安定資金の一助となりうる可能性はあります・・・


また、生涯住む住宅として、購入か賃貸かを考える場合・・・

同程度の住宅の条件のもとでの家賃の支払総額と住宅ローンの支払総額の比較で考えることとなってくるでしょう・・・

この場合の一番の大きな違いは、自分のものか、そうでないか、でしょう・・・

老後の年金生活になってから、毎月の家賃の支払いはきついものがあるかもしれません・・・

若い時に踏ん張って、少しの贅沢を我慢して住宅ローンを返してしていった方が、老後の生活は気分的に安心であるような気がします。

不動産を購入するといった目的があれば、少しの贅沢の我慢も容易でしょう・・・


いずれにしても、両方のパターンでの生涯の収支のシミュレーションを実践してからの判断とすべきでしょう・・・


とにもかくにも、いろいろなパターンの収支をはじいてみて検証を重ねがらじっくり考えてみましょう・・・