住宅は快適に温めるよりも快適に冷やすほうが難しい・・・
投稿日時:2014年05月05日月曜日 06時46分02秒
ブログ投稿者:荒木不動産コンサルティングFP事務所 カテゴリー: General
いよいよ、GWも残りわずかとなってまいりました・・・
GWが明けると梅雨に入り、雨交じりの肌寒いが日が訪れてきます・・・
この雨模様の梅雨が明けると、頭の真上から太陽の日差しが照りつけてくる夏がやってきます。
近年の夏は、とにかく暑い・・・暑い・・・
雨の降り方も、もはや、スコールと呼びたくなうような降り方をします・・・
もはや、日本の夏は・・・亜熱帯地域の気候のようになってきました。
ほんの少し前のように、すだれをかけて窓を全開にして風通しをよくする・・・という対応では、もはや熱中症になりかねない状況です・・・
やはり、温暖化の影響かもあるのでしょうか・・・
TVのニュースでは、我慢せずにエアコンをかけましょうと訴えています・・・
このエアコンでの室内環境はどうか・・・
確かに、室内の温度は下がってきますので暑さの対策には貢献しているでしょう・・・
ただ、ある一定の温度まで下げるといったときに冷えすぎてしまう・・・
これは、室内の温度差のバラつきによるものでしょう・・・
断熱性の低い、昔の住宅・・・
いわゆる断熱剤もない、シングルガラスのサッシ・・・
といった場合・・・壁や窓から冷やした温度が逃げていきます・・・
エアコンは自分のセンサーでのインバーター機能で風量調整による温度調整をしています。
機密性の低い住宅であればあるほど、この温度設定を低くしないと涼しく感じません・・・
室内の中に、その冷たい空気の流れでいくつかの温度差がうまれてくることになります。
機密性の低い住宅ほど、エアコンは一生懸命働いて室内に冷えた空気を送ってくれます・・・
そして、送れど送れど、冷えた空気は外に逃げていく・・・それを追いかけて冷たい空気を送り届ける・・・
これは、室内に温度差があることにより体感温度がさがってこないからといわれています。
これが、底冷えとなって体が冷えてクーラー病となってしまうのでしょう・・・
私も、クーラーは苦手で、夏は大体、体調を崩すことが多くなります・・・
快適な室内空間は、室内に温度差が少ない空間を作り上げることと言われています・・・
建物を高断熱、高気密にする・・・そして室内の温度を外に逃がさない・・・
そして、室内の温度を一定化させる・・・それも一つ、一つの室内ごとではなくて、家全体を一定化させることがさらなる快適性につながっていきます。
これは、冷房でも暖房でも同様です・・・
ただ、温めるという方法はいくつもの選択肢が得られます・・・
クリーンファンヒーター、エアコン、床暖房・・・等々・・・
機密性の高い住宅でストーブ等の室内で燃焼させるものは、換気に充分な注意が必要です・・・
温める場合でも、当然に室内の温度ムラをなくすことが快適な室内環境を作り出すこととなってきます。
そういった意味では、床暖房が快適な空間となりえるようです・・・
冷やすといった場合、エアコンに頼るほかありません・・・
いかに、快適に、クーラー病になりにくい空間を作り出すか・・・
高気密・高断熱であることは大前提として、家の中を空気が巡回すれば冷えた空気をむらなく家全体に回すことができます。
室内の温度差が少なくなることによって、多少、温度が高めでも涼しく感じることができます・・・
この環境は、確かに快適です・・・
私が、昔、勤めていた三菱地所ホームでは、住宅メーカーのなかでは、いち早く、24時間冷暖房換気システムを取り入れた住宅の販売を始めました。
かれこれ・・・20年弱前の話です・・・
商品名は、エアロテック・・・
これは、熱交換型の大きな換気扇で家全体の室内の空気を定期的に入れ替えます・・・たとえば一日で家全体の空気を4回入れ替える等の感じです。
そして、空気の入れ替えの際に新鮮な空気をエアコンを通し、夏は冷たくして、冬は暖かくして、各室内に天井のダクトを通して送り返す・・・そして室内の汚れた空気は換気システムが吸引して入れ替えの際、室内の温度を新鮮な空気に戻していくといったようなものです。
私は、モデルハウス等でその効果を体感してきました・・・
高気密・高断熱や24時間冷暖房換気システムといえば、寒い地域が暖かい室内空間を創り出すためのものと思っていました・・・
実際、体感すると・・・
冬より夏に魅力を感じるシステムでした。
それは、なぜか・・・
温める場合、高気密・高断熱にして床暖房等を設置すれば、その余熱で床暖房のパネルのない部分もある程度は温めてくれますので、大がかりな換気システムがなくてもそれなるに快適であろうなと感じていました。
ただし、冷房は決定的に違いました・・・
明らかに、家全体を均等に冷やした場合、その効果は歴然としていました・・・
そもそも、エアコンで冷やしているといった感じがしません・・・
自然に冷えているといった感じです・・・ホテルや最新の商業ビルの中にいるようです・・・
一日、モデルハウスにいても、クーラー病には無縁と感じました・・・
それ以来、私は、このシステムの販売手法として、ユーザーのお客様にお願いして、とにかく暑い日に、検討中のお客様をユーザー邸にご案内させていただきました。
これでモデルハウスではない実際の住宅での夏の快適性を体感していただきました。
外は30度を超す猛暑・・・玄関をあけるとそこは春のような快適な室内空間です。
これは、何より説得力がありました、玄関に入った時点でその効果は歴然でした・・・
このように、いかに、室内を快適に冷やせるか・・・
近年の猛暑では、エアコンを我慢するのは、もはや無理でしょう・・・
快適かつどうせエアコンで冷やすことを考えると経済性にも優れてくるこのようなシステムや準じたシステムを考えてみるといいかもしれません・・・
高齢者にとっても体に優しいシステムです・・・
来年からの相続増税に備えて、2世帯住居を考えられようとしている方にも、是非、ご検討いただきたいシステムです・・・
残りのGWでモデルハウスをご覧になられる方は、その辺も確認してこられてはいかがでしょうか・・・
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