昨日の日本経済新聞WEB版に『個人年金保険が選ばれがちな商品名のマジック』という記事が掲載されていました。

自分にとっての保険の有効性よりも、将来への不安から、その保険商品の名前でついつい、加入してしまう。

そんな、生命保険の本質に触れているような内容でした。

内容が、保険選びにとても参考になると思いますので、原文のまま、ご紹介させていただきます。


「生命保険って、こういっては何ですけど、商品の内容よりネーミングが優れているのかもしれないですね」。先日、企業年金関連の仕事に携わっている方とお会いしたとき指摘されました。

この方が具体例として挙げたのは個人年金保険と確定拠出年金でした。老後のための資金準備や公的年金不安への「対策」として一般の方に提示した場合、どちらが関心を引くかといえば、どう考えても前者だろう――というわけです。

このコラムでは、既に2012年9月28日付の「個人年金より断然有利な確定拠出年金」で、確定拠出年金を利用可能な人は個人年金保険より優先的に検討すべきだとお薦めしました。

しかし確定拠出年金についての知識がなければ、私も個人年金保険の方に反応すると思います。いかにも年金関連の不安を解消するための一般的な解決策、という印象を受けるからです。一方で確定拠出年金には、名前からして「自分には難しくて使い勝手が悪そうな商品ではないか」という先入観を持ってしまうかもしれません。

ポイントは、お金を準備する目的と商品名が「直結している感じ」があるかどうかの差でしょう。こうした例は他の保険商品にもあると思います。入院時などに備える「医療保険」、がんにかかったときのために備える「がん保険」、進学資金準備のために薦められる「学資保険」などです。

ただ、私には素朴な疑問があります。そもそも、お金の「使い道」によって商品も使い分けなければならないのだろうか?と思うのです。

一般に自分がいつか入院したときのことを思うと医療保険が気になるという方は多いかもしれません。とはいえ、生命保険協会の11年度年次統計をみると、入院給付金の支払い額は全43社合計で1件あたり12万円強、手術給付金も11万円強といったところです。入退院を繰り返すケースがあるとしても、何が何でも医療保険に頼らなければ用意できない金額でもないだろうと感じます。

実際、保険業界には入院に備えるのであれば医療保険に加入するより貯蓄をしておいた方が合理的だと主張する「医療保険不要論者」も少なくありません。

老後資金にしても同じだと思います。中長期的にお金が残せたり増やせたりする手段は個人年金保険だけではないでしょう。むしろ、低金利で長期間にわたり資金が拘束されることを考えると、個人年金保険へのこだわりは捨ててもいい、と判断する方が自然だと思います。低金利下で長期契約が有利なのは、原則としてお金を借りる場合だからです。

個人年金保険は、商品名と利用目的の適性が最適とは限らないことを教えてくれるいい例だと思います。

では、我々はどうしたらいいのでしょうか。私は個人にとっては、どんな用途で使われるお金も一つの財布から払うしかないのだとイメージすることが大切な気がします。すると、まずは出費を抑えることに関心が向くはずです。お金をもっと稼いだり増やしたりするのは容易ではないので、財布の厚みを保つことが優先されると思うからです。

仮に、各種特約が満載された大手保険会社のパッケージ商品に毎月1万5000円の保険料を払っている方が、子供が自立するまで25年ほどの死亡保障がある「収入保障保険」に加入すると、年齢にもよりますが5000円程度の保険料で済ませることも可能だったりします。

月1万円の節約ができれば年間で12万円、18年間で200万円を超えるお金が手元に残る計算です。売れ筋の学資保険の満期金と同程度のお金です。もちろん、そのお金はほかの目的でも利用可能です。医療費にも教育費にも流用することができるのです。

ひょっとしたら、利用目的を強く意識させられる商品を検討する際、人はどこか前のめりになってしまうのかもしれません。
【日本経済新聞WEB版2013/4/26】

いかがでしたでしょうか?

生命保険の商品は、保障の内容とそれに連動する保険料が今ひとつ、わかりにくい気がします。

どの保険商品が、安くていい保障なのか、高くて今ひとつの保障なのか・・・

その見分けは一般の消費者には、とても難しく感じます。

また、来店型の多数の会社の保険商品を取り扱っている保険ショップでは、お奨めしてくる商品は、代理店手数料で決まるといったなどの問題が報道され始めています。

銀行の窓口販売も同様の様な問題が指摘されています。

全部が全部、そのようなケースに該当するというわけではないでしょうが、火の無いところには煙は立たず・・・

慎重に保険商品は選びたいところです。

基本的には、保険料の累計を押さえてみることでしょうか・・・

例えば終身の医療保険で、終身払いの場合、自分は障害いくら保険料を負担するかです。

加入時から男性であれば80歳位まで、女性であれば85歳位までの期間の保険料を算出してみたらどうでしょうか・・・

医療で5000円の保障を備えるための保険料はいくらになるのか・・・

それで、実際にいくら位の医療費が今後、かかってくるものかを考えて、判断すればよろしいかと思います。

ただ、保険は、万が一の事が有った場合は、本当にありがたいものなので、一概には、判断はできないでしょう・・・

保険をありがたいと思う局面がないということは、無事に長生きできたということでしょう。

相互扶助が基本です・・・

が、しかし、過剰な保障としって勧めてくる保険の営業の方もいますので、やはり、ご自身で、注意深く検討された方がよろしいかと思います。

多種多様な商品が販売されています・・・

その比較だけでも疲れてしまうでしょう。

そんなときは・・・公平中立に対応してくれているお近くのFPの方に相談されることもお奨めします。

小さな保険料も長年積み立てると大きな金額になってきます・・・

よくよく調べながら・・・判断しましょう・・・



本日は、『賃貸借に係わる金銭』について、お話させていただきます。

1 賃貸借にともなう授受される金銭の種類

①契約締結時・・・・・・・・・・・敷金、保証金、権利金、礼金

②契約期間中の毎月(毎年)・・・・賃料、共益費

③契約更新のとき・・・・・・・・・更新料

④契約終了のとき・・・・・・・・・敷金等の返還分

賃料のように定期的に支払うものと、契約を結ぶときや更新するときに一時的に支払う一時金があります。

2 賃料について

賃料とは、賃借人が不動産を借りて使用する対価として賃貸人に支払う金銭で、土地賃貸借の場合は、地代、建物の場合は家賃といいます。
借地借家法や重要事項説明書では、借賃という言葉を使っています。

賃料は、月単位で支払うのが一般的です。
ただし、借地では年単位での支払いも見受けられます。
月末までに翌月の賃料を支払う前家賃が一般的です。
月の中途で契約した場合は、通常、契約日から月末までの賃料を日割計算します。

賃料を支払わないことは賃借人の重大な義務違反で、契約解除の理由となります。

以上、『賃貸借に係わる金銭』について、お話させていただきました。

次回は、『賃貸借に係わる金銭②』について、お話させていただきます。