クールビズか当たり前になり、夏場はネクタイ姿を見る機会が少なくなったが、寒くなってサラリーマンのネクタイ姿が戻ってきた。
私もサラリーマン時代の27年間ネクタイを締め続けたが、独立と同時にネクタイを締めるのを止めた。


ネクタイが飼い犬の首輪に思えていた。
一度そう感じてしまうと、ネクタイをすることが苦痛になる。
朝起きて、飼い犬が棚歌を歌いながら自分の首に首輪を締める姿を想像してみると良い。
締めた瞬間に行動範囲が限られる。
そして、サラリーマンの姿とダブってしまう。


私が総務の仕事をしている時に、ヤンキー風の土木作業員が面接に来た。
普通、面接希望者はスーツにネクタイを締めて訪れるものだが、その男性は30歳を過ぎて普段着に防寒具を着ていた。
頭は坊主頭で、レンズが斜めに傾いた金縁眼鏡をかけていた。
尋ねると、一度もネクタイを締めたことがなく、持ってもいなかった。


しかし、何か魅力を感じて採用した。
出社初日にまともなメガネを買いに行かせ、会議室でネクタイの締め方を教えた。
そして、飼い犬としてのルールも教えた。
その後、見違えるように営業としての能力を伸ばしていったが、今も元気にしているだろうか?
私が彼にネクタイの締め方を教えたのが良かったのかどうかは、彼の人生をもう少し見てからでないと何とも言えないだろう。


今日は息子の結納式で久々に私もネクタイを締める。


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