バブル景気以降20年近く日本経済の低迷が続いている。
北欧のスウェーデンは900万人と日本の10分の1以下の人口だが、H&Mやイケア、ボルボ、エリクソンと言った世界中で活躍する企業を多く排出していて元気だ。
カジュアルチェーンのH&Mは世界35カ国に約2000店舗を展開し、世界中で約8万人の従業員を擁している。
北欧家具のイケアは世界25カ国に250以上の店舗を展開し、12万3千人もの従業員が働いている。


この二つの会社の人気の理由は、品質やデザイン性の高さに比べて価格が圧倒的に安い事である。
その秘訣は、自社では生産設備を持たず、デザイン・設計のみ行い、外部に製造させ自社販売を行うことで実現している。
そしてもう一つ成功の理由に、スウェーデン特有の「ラゴムの精神」と呼ばれる考え方がある。


欧米人は個人主義のイメージが強いく、自己主張が当たり前だが、「ラゴムの精神」とは人と対立しない為に自己主張を抑えてお互いが譲歩しあう精神である。
元来日本人が持っている「謙譲の美徳」のようなものだ。
日本が実力主義や成果主義といったアメリカ的なビジネスモデルの導入で社内の雰囲気がギスギスして日本企業の良さが失われていったのに対して対照的である。
スウェーデンに学んで本来の日本らしさを取り戻すことが日本が再生できるポイントかもしれない。