目覚ましい成長を遂げる中国で今『蟻族』という言葉が流行っているようだ。
大学を卒業しても2000元(26,000円)以下の月給しか貰えない人達をそう呼ぶ。
大学が学生の指導を真剣に行っていないのに対し、学生の方はエリート意識を持ってしまって能力と本人の意識にギャップが生じていると評論家が分析していた。
大学が真剣に学生を指導しない理由を学生が簡単に集まるからと言っていた。


日本では定員割れの大学が増えて来ているが、学生の指導にどれだけ真剣に取り組んでいるだろうか?
私も大卒学生を採用して教育する仕事を経験したことがあるが、即戦力と言える新入社員に出会えたことはない。
大学は専門学校ではないので、社会に出て即戦力となるよう授業はやっていないし、教授自体が民間企業で働いた経験がない人がほとんどであり、無理もない。


学生の能力を大学の責任にすること自体がおかしい。
私は大学生の時にずっと色んなアルバイトを経験した。
大学の授業ではなく、アルバイトで社会人になる修行を積んだ。
大学はエリートを作るところでもなく、サラリーマンの研修所でもない。
蟻族とは学生の大学に対する間違った考え方が原因で生まれた種族だと思う。