大相撲の春場所で14勝を挙げた関脇把瑠都が大関の座ををほぼ掌中に収めた。
今までのまわしを取る相撲から突き押し相撲へと変わった理由を聞かれ、左手の親指の負傷を理由に挙げた。


まわしを取る相撲には指は重要だが、押し相撲ではあまり使わない。
198cmで188kgと角界一の重量級の体格では、相手はまわしを取りに来られるよりは押される方がつらい。
しかし、本人は高校生の時に200kgのイノシシを持ち上げた程の怪力の持ち主である。自分より小さな相手を捕まえさえすれば何とかなると思うのもよく分かる。


まさにこれが『怪我の功名』である。
しかし、もし把瑠都がケガした時に相撲を休んでいたらどうなっていただろうか?
なにも変らなかっただろう。
何か問題が起こった時には、そこで原因を考えてばかりで何もしないより、その現状を受け入れてその状況で出来ることをすべきだと言う事かも知れない。
それが『怪我の功名』という言葉の教えかもしれない。