『余命はどのくらいですか』
テレビで聞くようなセリフを言った。
まさか現実でいうとは思わなかった。

『多分1ヶ月持たないでしょう。』
医師は若い女性ながらしっかりした口調で言った。
原発の臓器が見つからないガンは治療のしようがないらしい。

病院からの帰り道、母と2人で無言のまま電車に乗った。
重苦しい時間。こんな日が来ると思わなかった。
忘れることが出来ず、いまだに目に焼きついている西大島の駅

医療保険しか入っていなかった父の闘病生活の始まりでした。
生命保険に入っていないということは現金も・・・
あの頃は本当に『クレジット会社クビかな』と考えていた。

来年は父の13回忌。月日は早いものです。
あの時あんなに無知だったのに今の私はFPとして話している
それもあの12年前の経験があってこそです。

あのときの私はセールストークを信じていた。
恐怖とセールスが一体化していることも知らなかった。
でも今ならはっきりといえる。

知らないってことがどれだけ損なのか

明日も客観的事実だけを話してみよう。
きっとお客様の役に立てることだろう。
あのときのわたしが聞きたかった話だから。

お金が殖えるFPコンサルティング
永野 修