相田みつをの「ともなり」という詩をテレビでプロ野球選手が紹介していた。
「奪い合えば足りぬ、分け合えば余る」という詩だ。
東京の水道水から放射能が検出されて乳幼児に飲ませない様に伝えられると、ミネラルウォーターの買い占めが始まった。


関東地方だけでなく、鹿児島でもスーパーに行くとミネラルウォーターは売り場から姿を消している。
きっと関東地方にいる身内や友達にまとめて買って送っているのだろう。


お陰でミネラルウォーターの供給が追い付かず、本当に必要な被災地に行かなくなる。
募金をするのも大事だが、同じように買い占めに走らないのも大事だ。
募金している人が買い占めしているとしたら、残念でしょうがない。


ただ、現実の社会ではそうも言っていられない。
民間企業では競争相手と戦って勝つことで売り上げを稼ぎ、利益を上げている。
利益を上げなければ給料も払えないし、税金も払えない。
税金が払えなければ、公務員も雇えない。


現実には奪い合いを避けられない。
分け合うと談合になってしまう。
そんな矛盾の中で生きているから、募金している人が買い占めてしまうのだろう。