嘘つきは泥棒の始まりと言うが、嘘には『本当の嘘』と『罪のない嘘』とがある。
手を変え品を変えてお年寄りからお金を巻き上げる振り込め詐欺は『本当の嘘』だとすると、ブティックの店員がお客に『良くお似合いですよ』などと言うのは『罪のない嘘』と言える。


一般に営業マンは嘘つきで、営業マンの言葉は鵜呑みにはできない。
そこで、本当かどうか半信半疑で話を聞いている。
物を売る為には、『罪のない嘘』は欠かせない。
『可愛いお子さんですねぇ』『お若い奥さんですねぇ』なんて歯が浮くような言葉も商売道具である。
しかし、『本当の嘘』はいけない。
そうなったら、詐欺になってしまう。
『本当の嘘』と『罪のない嘘』との判断は個人の判断基準である。


営業マンでなくても、近所の人に会って正直に『奥さん最近太ったね』『ご主人禿げあがったねぇ』等と言ってしまったら、村八分にされてしまうので、『奥さん相変わらず元気そうね』『ご主人貫禄が出てきたね』と嘘をついてしまう。
子供も最初は見た目で『おばさん』と呼んでしまうが、次第に空気を読むことを覚えて『お姉さん』と使い分けられるようになる。
そして、『罪のない嘘』を身につけて大人になって行く。


『罪のない嘘』と『本当の嘘』の判断は個人の判断基準であり、間違えると犯罪者になる。
紙一重である。
犯罪者まで行かなくても、良い大人が並んで記者会見で頭を下げる光景を毎日のようにテレビで見かける。
判断基準を少し誤った例である。
紙一重である。



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