社会保険庁は4日、08年の年金特別会計の収支決算報告で厚生年金の10.1兆円の赤字を発表した。
07年の5兆5,909億円の赤字に続き、2年連続の赤字となった。


国民年金もⅠ兆1,216億円の3年連続の赤字となった。


昨年9月のリーマンショック以降の世界的金融危機の影響による株価の下落と為替差損の影響としているが、団塊の世代の大量退職による影響も見捨てられない。


06年の人口統計では、当時55~59歳の人口が1,065万8千人と、15~19歳の人口6,471万人を5,400万人も上回っている。収支が黒字になるはずがない。


厚生年金の08年末残高が116.6兆円、国民年金が13.5兆円といずれ近い将来底を突くのは必至である。自民党、民主党のいずれにしても次期政権の抱える課題は大きい。