「やっぱり家賃がもったいないので、家を買おうかと思います。 でも、これからは家を買っても将来値下がりしそうだし、いろいろと考えていると難しいですよね」

「う~ん、確かに、これからは資産価値の下がる物件と、値上がりまでは難しいかもしれないが、価値の下がりにくい物件とに二極化しそうですね」

なんて、やりとりをしていると、ますます思考停止しそうです。(汗)実際に、これから暮らす住まいですし、「投資」とは少し違いますよね。

「変動金利だとすごく金利が低いのですが、長期間の固定金利のほうが安心な気もするし、繰上げ返済とかも考えていると迷ってしまって…」

「そうですね。 30年先までの金利の動向までを予測することは難しいですね」

さらに、子どもの教育費、ずっと先ですが老後の年金と、不安要素はとても多いです。なので、一度そうした将来のライフプラン(生き方・暮らし方)を整理してみる方法があります。

「家計のキャッシュフロー表」
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家計の長期的な将来像を、少し具体的にするためのツールです。

家計簿は現状分析と予算を立てるために役立ちますが、将来の家計像を考えるためには「家計のキャッシュフロー表」が便利です。

「貯蓄残高の推移予測グラフ」
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家計のキャッシュフロー表から導いた、「貯蓄残高の推移予測グラフ」です。

ブルーの折れ線グラフが貯蓄残高の予測を表しています。 つまり、家計のキャッシュフロー表とセットです。

賃貸or購入、生命保険や損害保険、子どもの教育進路、老後の生活…

あ~でもない、こ~でもない…、いや、あぁしたい、こうしたい…(笑)

というようなプランに少し予算をつけていくという作業ですね。

ずっと先のことまでは、なかなか難しい部分もありますが、こうして少しイメージができると、方向性が定まってきます。

もちろん、資産運用についてのリスク管理といった、幅広い部分にも対応可能です。

「対策前後の比較グラフ」
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ここまではっきりとした結果が出るとは限りませんが、家計のキャッシュフロー表は多くの示唆を与えてくれます。

それは損ですよ…、こっちのほうが得じゃないですか…

といった情報に翻弄されるよりも、一度、「広く、長く…」家計全体を長期的に俯瞰してみることも大切ではないでしょうか。


ライフプランラボ「暮らしと家計のFP相談室」