こんにちは。

お金とくらしのセカンドオピニオンの総合的ファイナンシャルプランナー西村和敏in宮城・仙台です。


私が知り合いの報道関係の人に送ったメールです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

こんばんは。

さて、本日は報道全体で気になったことでメールさせていただきました。

明日の朝刊にも載ると思いますが、第一生命の三大疾病特約に大量の不払いがあることが本日テレビや新聞で多く取上げられました。

しかし、報道の仕方が不十分で視聴者が誤解する可能性があるように感じており、
大変恐縮ではございますがメールを送らせていただきました。

不払いがあったことはマイナスイメージですが、聞いている側は『またか』という感じで少しマヒしてきています。それほどのマイナスイメージは無いのではないでしょうか。

むしろ、三大疾病特約を第一生命が扱っていて、不払い問題さえなければ、三大疾病になったら簡単に保険金が支払われるいい特約を販売しているように受け取れます。今回はたまたま不払いになっただけで商品自体は良いという広告のように。

なぜかと言いますと

実はこの問題の特約「シールド特約」は三大疾病の場合だけではなく、【死亡時や高度障害時】にも保険金が支払われる特約です。
第一生命ホームページほとんどの報道ではこの点が抜けています。

私は今回の不払いの原因のほとんどは三大疾病ではなく死亡ではないかと思っております。

第一生命の三大疾病特約は、心筋梗塞・脳卒中に関しては所定の障害状態が継続しないと支払われません。
非常に支払要件が厳しいのです。(ホームページ参照)

ガンに関しては診断のみなので、まだ支払要件はゆるいです。(ガン告知の問題で確かに不払いにはなりやすいでしょう。)
しかし、契約者が入院給付金を請求しているのにガン保険金(心筋梗塞・脳卒中)を請求をし忘れるでしょうか?請求しなくとも受け取れないことに疑問ももたないでしょうか?
三大疾病の時に保険金が支払われることは契約者も意識しているし、証券を見ればわかると思います。

おそらく不払いの保険金の支払原因は主に死亡(高度障害)だと私は推測します。
契約者もこれは『三大疾病の時の保険だ』との認識が強く、死亡時に保険金が受け取れることを知らずに三大疾病以外で死亡した場合に請求することを考えなかったのではないかと推測します。

真実はおそらく、第一生命の三大疾病特約の不払いの保険金の中身はこの死亡保険金がほとんど(ガンも少しはあるかもしれません)を占めていると思われます。心筋梗塞、脳卒中に関して生存している方の場合支払要件に該当したかたはわずかではないでしょうか。

それなのに、第一生命は心筋梗塞、脳卒中でも簡単に多額の保険金を受け取れる特約を扱っているように誤解しかねない報道内容となっています。

ぜひ、不払いとなった保険金支払事由の割合を取材いただき、もし私の推測が正しかった場合は、視聴者に誤解のないような報道をしていただくことを期待いたします。

※取材の結果、報道のとおり死亡ではなく三大疾病を主に支払原因とする保険金の不払いであった場合は私の推測が外れていたということで、混乱を招きましたことお詫び申し上げます。


以下読売新聞ネット記事より記事抜粋(後段の『三大疾病にかかった〜入院した場合』の部分は特に誤解を招きやすいと思います。)

大手生命保険会社の医療特約付き保険で保険金不払いが発覚した問題で、第一生命保険のがんや脳卒中、心筋梗塞(こうそく)の三大疾病特約に大量の不払いがあることが16日、明らかになった。
 保険金の不払い件数は2006年12月時点で1800件(約50億円分)あり、このうち約300件の契約については、すでに計6億9000万円の保険金を追加して支払ったとしている。ただ、今後の調査で不払い件数は最終的に5000件程度まで拡大し、不払い総額は150億円規模に達する可能性もある。

 不払いが判明したのは、三大疾病にかかった場合に保険金が支払われる「シールド特約」で、三大疾病が原因で入院した場合、通常の入院・手術給付金に加え、病気療養中の生活保障などの目的で100万〜2000万円が支払われる商品だ。日本人に多い病気で手厚い保障を受けられるため、主契約となる死亡保障保険に加えて加入できる特約の中でも人気商品となっており、06年3月末の契約件数は約350万件に上る。