2010年9月時点で、手元資金の総額、無借金経営の数、借金より手元資金が多い実質的な無借金経営の数が00年以降で最高になった。。
財務の安定性は高まっているが、手元資金の運用利回りは年1%未満と00年以降最低になっており、収益力をさらに高めるには本業での成長投資が必要になっている。

3月期決算の上場1759社の中で、
借入金、社債、転換社債を合わせた有利子負債(簡単にいうと企業の借金)の残高は8兆3100億円と1年前より5兆2500億円減少。しかしこの借金である8兆3100億円を全て返済したとしても、手元資金は1年前より6兆9000億円増えて、64兆4400億円まで積みあがった。

この64兆円を1%の利回りの商品に預ければ、単純計算で6400億の利益になります。
なぜ上場企業の多くはこのお金を手元資金に残しているのでしょうか。

それは今の経済情勢の不安定さが原因です。

たとえその時いいと思った商品に投資をしても、景気の先行き不透明で思いきった投資をしにくいというのが多くの見方です。

本来は円高でこれだけの手元資金があれば、海外投資のM&Aなども進んでもおかしくありません。それでもこの経済情勢の不安定さを考えると、極めて薄利でも安定性のあるものに投資せざるを得ず、手元資金の運用利回り1%未満という結果になってしまっているのです。


また今年の冬のボーナスは、まだ懸念材料はあるものの、繊維や精密機械をはじめとした製造業はプラスに転じています。新興国向け事業が好調な業種の増額があったようです。

要するに・・不景気とはいいながらも、お金はあるところにはあるんです・・。

今の日本は心臓が弱くて、末端までこのお金の流れをいきわたらせることができないというのが実際のところのようです。

北海道札幌市のファイナンシャルプランナー(FP)金子賢司
生命保険、損害保険のご相談は金子賢司まで