少子化、高齢化が叫ばれて久しい。これからの高齢化社会をどう生きていくかという問題はとても崇高なまじめなものに感じます。
どう生きるかという問いには必ず、国民全員が経済的に不安なく悠々自適な人生を送るという前提があるように思われる。
現実には定年後のいわゆる第二の人生(昔は老後といいました)は2:6:2の割合で悠々自適層、中間層、困窮層に分かれるといわれている。これはつまり定年と同時に20%の人はいきなり困窮し、また60%の人は資産を食いつぶすと困窮層に入ることを意味する。つまりそこには長生きのリスクが潜在しているのである。
ということはこれからの高齢者予備軍においては、人生をどう生きるかというきれいごとではなくて「どう生き延びるか」という厳しい現実に直面しなければならない。
定年を迎えた中高年層は、預貯金・退職金・年金・不動酸、子供は独立しているか、健康に不安がないのかなどによる個々のファクターによりそれぞれ生き延びる条件が異なり人生の長さも異なる。
最近増えているシニア層向けの第二の人生に向けてのセールスは上位20%の悠々自適層を相手にしており残りの80%はマーケットの対象外にある。これはそもそも購買力がないので顧客として除外されているのである。
となれば、残りの80%の中高年層は定年後も職を見つけて働くことが生き延びる唯一の道になる(例外的に宝くじが当たる奇跡があるが)しかし、アベノミクスの効果むなしく若者は言うに及ばず中高年の雇用は厳冬期にある。大企業では65歳定年や定年延長も出ては来ているがそれでもメインのラインからは外される(それでもしがみつければ正解だ)サラリーマンの時代はとっくに終焉を迎えて、自営業者やスペシャリストとしての能力が必要な時代なのにほとんどのサラリーマンは調整能力などという役に立たないものしかない。
秘密保持法案とかでデモとか騒いでいるが、マスコミは全くこのような現実は報道しない。こんな話は誰も喜ばないし解決策を考えるのは今の官僚・政治家は自分たちの仕事と考えていない。中高年のうつ病・自殺の件数が急増していることを見ないふりをしている。日本の将来は大丈夫か?今一度真剣に自分自身に問いたいと思う。