みずほ銀行に限らないがもっとも官僚的(サービスを勘違いしている)なので典型例として取り上げたい。
客がATMに通帳やキャッシュカードや私物を忘れた場合みずほ銀行は客に電話をして「取りに来るように」と言い「では30分後に」という約束を交わした顧客に対して「身分証明書を見せろ」「それをコピーさせろ」「印鑑を押せ」と3つを要求する。
銀行だからそれも当然と思っている日本人も多いがこれはサービスの在り方を考えるうえで実に肝要な問題をはらんでいる。たとえばあなたが先ほど昼食をとった喫茶店に、キャッシュカードなり名刺入れなりを忘れてしまったとする気づかないうちに先方から電話がかかってきて「では30分後に」という話になりその忘れ物を取りに行ったところ喫茶店主に「身分証明書を見せろ」「それをコピーさせろ」「印鑑を押せ」と要求されたらどう思うだろう。その忘れ物は個人が特定できたからこそ連絡できたものなのである。冷静に考えて「30分後に」と約束をしてやってきた客が他人に成りすました別人である確率は0.001%(10万人に一人)にも達しまい。本人に間違いないことを確認して忘れ物を渡す際には「身分証証明書」の確認だけで必要十分条件なのである。みずほ銀行に問い合わせたところ「本人が後で取りに来た時に、本人でない方に返却した場合の合理的根拠を示すため」だそうな?本物の本人?要するに責任逃れなのである。