厚生年金とはいえ、サラリーマンだけではおさまらないお話です。

同業の中小企業が集まって老後の年金資産をつくる厚生年金基金の積み立て不足が起こっています。

厚生年金基金とは企業と従業員の掛け金を一定利回りを保証して運用し、将来の厚生年金の上乗せするという私的年金のことをいいます。

今ある厚生年金基金のうち6割は5.5%という高金利の利回りを保証しているそうです。ところが今の金利状況ではとてもじゃないけどこんな利率は保障できないので厚生年金資産を国に返上。確定給付年金に変更しています。
確定給付年金に移行する際に、年金の積み立て不足は解消しなければならないので、その基金に集まった企業はそれぞれ補てんしなければなりません。

また補てんできなければこのまま厚生年金基金を維持しなければなりません。
この低金利時代に当初の保証利率を維持するにはどうしたらいいかというと・・不動産やヘッジファンドなど高金利に投資しなければなりません。
プロの投資家でないとこんなリスクの高い商品を運用することは不可能ですが、やむを得ずこういったリスク商品に資産を預け・・結果さらに積み立て不足が発生する。。

09年度末で基金全体の積み立て金額は約18兆円。

それに対し、給付する見込みの金額は22兆円。

この幅はさらに広がっています。

そしてこんなリスク商品に手を出すのは運用のプロでもない社会保険庁や自治体OBなのだとか。

おまけに金融機関は「基金は学校や自治体に売れなくなった商品を買ってくれる最後の楽園」と言っている・・。

年金不足は国だけの問題ではありません。

みなさんのお勤め先の厚生年金がどんな運用をされているのか、現状はどうなっているのかを調べておかないとある日突然厚生年金基金が解散のため、金額が大幅に削減されます。なんていう通知があなたの手元に届くかもしれません。

北海道札幌市のファイナンシャルプランナー(FP)金子賢司
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