家計のバランスシートが縮んでいる

総務省実態調査参照より

2009年1世帯当たりの貯蓄額は約1500万円といわれていましたが、ついに減少し始めたようです。貯蓄額だけでなく負債も減少したのは2009年度が初めてなのだそうです。
負債が減少したのはいいことなんじゃないの??と思うかも知れませんが、これはローンを組むほどの高額商品を購入することができなくなったために負債額が減っていると考えたほうが妥当です。

若年層を中心に厳しい雇用や所得環境が続き、貯蓄の余力がなくなり、住宅ローンを伴う高額消費を控えているため。

貯蓄額については特に落ち込みが目立つのが、30歳未満の若年層と70歳以上の高齢者層。

30歳未満の所得が落ち込んでいるのはご存じのとおり、新入社員の就職先内定率の悪化問題をはじめとした雇用環境の悪化が原因で貯蓄額が減少していると言えるでしょう。

それでは70歳未満はなぜなのでしょうか?やはり高齢化に伴い、定年を迎えたのちも生活費が必要になってきます。定年後は大半の家庭が年金では通常の生活をまかなうことができずに貯蓄を取り崩す家計に変わっていきます。高齢者層でも収入が減り、貯蓄を取り崩す世帯が増えた。ということが言えるでしょう。

ここで伝えておきたいのは、定年後の貯蓄について現時点であまり問題としてとらえていない人が非常に多いということです。40年前は平均寿命は男女含めてですが約67歳でした。
ところが現在は平均寿命が短い傾向にある男性でさえ80歳近くに達しています。定年で収入がなくなったあとも13年間も労働をしなければ年金だけで生活をしなければならないのです。社会環境が全く変化しているので、親が年金で生活できているから大丈夫というわけにはいかない!!んです。

私がライフプラン相談をした方は9割以上が現在の家計の収支では定年ご収入がなくなった後、破たんするシュミレーション結果になりました。そこで初めて、今のうちからこれだけ貯蓄しておかないといけないんだということにその世帯の方が気付いてくれるわけです。

生命保険が万が一の時のリスクをカバーするものであるとすると、ライフプランは幸いにも長生きした場合の長生きするリスクをカバーするものです。どちらも早い段階で作成をすると対策は立てやすくなるでしょう。

北海道札幌市のファイナンシャルプランナー(FP)金子賢司
生命保険、自動車保険、火災保険のご相談は金子賢司まで

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