先日、歌舞伎俳優の坂東三津五郎さんの膵臓に腫瘍が見つかったとの報道がありました。膵臓は、手前に胃や十二指腸、小腸があり、それらの臓器の中のガスがあると腹部超音波検査の視界が遮られたり、典型的な初期症状がないことなどで発見が難しいがんの一つです。坂東さんの腫瘍が良性化悪性かは発表されてはいませんが、幸いにも早期発見ができたことで、さらなる検査と完治に向けて休養をとるとのことです。
全身のがんを調べる検査方法の一つにPET検査があります。
PETは「ポジッション・エミッション・トモグラフィー」(陽電子放射断層撮影)という言葉の頭文字をとった略語です。PET検査の仕組みは、がん細胞が正常細胞に比べたくさんのブドウ糖を取り込むという性質を応用しブドウ糖に近い成分(FDG)を体内に注射して全身を撮影することでFDGの集まり具合を目印にがんを発見するというものです。がん細胞だけに目印をつけることができるため、従来の検査よりがんの早期発見が期待できます。
最近ではPET検査と免疫細胞治療を同じ施設内で行う医療機関もあり,PET検査により発見された早期がんについて標準治療との併用で体の負担を少なく治療を行ったり、治療効果を詳細に判定するためにPETを利用するなどより有効な治療を行う取り組みがなされています(メディネットニュース)
○参考サイト がん情報サービスPET検査Q&A
http://ssl.medinet-inc.co.jp/r/c.do?XG_iZ_u_gvw