20年近く、注文住宅営業の仕事をしてきました。

大手デベロッパーの建売住宅の下請受注の営業の仕事も経験しました。

この経験は、ものすごく貴重で、売れ筋の住宅設備やデザインなどのノウハウの勉強ができました。

建売住宅には建売住宅御用立つのメーカーが存在することも知りました。

面白いもので、かなりのデベロッパーは、同じメーカーの商品を使っていたりします・・・

また、親会社の分譲地の条件付更地の販売の経験もさせていただきました。

この経験で、土地の融資から建物の融資まで、住宅を一から求める資金計画についてのいい経験ができました。

土地取得の伴わない注文住宅の営業ですと、比較的、建物のローンのみで、土地の取得までのローンに触れないことがおいものです・・・

ありがたいことに、色々と経験をさせて頂いたような気がします・・・

その住宅営業時代の中で、あの時・・・こうしておけば良かったと思うことは、正直な話、いくつかはあります・・・

そのなかで、思い出すのは・・・

営業の立場としては、最後に見積金額の交渉が控えているわけですが・・・

予算より大きくオーバーすると、お断りされるとの思いから、見積金額を抑えられる仕様に誘導したりするわけです。

本当は、内部の建具や造作材を濃い茶色にしたいと要望があったにも関わらずに、多少の予算が抑えられる白い建具等を奨めたりとか・・・

このパターンは、私の初めての契約のお客様の件なのですが、出来ればといったような感じでしたので、予算を抑えられる部材を奨めたわけです・・・今にして思えば、なぜ、あの時、その差額の見積金額を提出して、いくら高くなりますがこれでよろしいですかと・・・聞かなかったのかと思います・・・

また、予算を意識して、玄関の面積を抑えたプランで進めたこともあります。

これは、使い勝手上は、何も問題はないのです・・・

一つは、中庭のある延床で60坪もあるような家なのですが、当初から金額が間に合うかとの議論を交わしていました・・・

何とか、中庭つきの寄棟の邸宅風の満足いただくプランが出来あがり、予算もまとまり、無事、建物も完成し非常にお喜びいただいて、お引き渡しをさせていただきました・・・

自分で言うのもなんですが、非常にプランも良くまとまっており、いい住宅でした・・・

ただ、玄関と中庭との距離が一般の住宅より、少し長いだけだったのですが・・・もうすこし、4分の1間(455mm)でいいから延ばしておけば、余裕の贅沢な玄関が演出できたのにと・・・思いました。

これは、使い勝手上の失敗では無いのですが・・・正面に中庭があるのであれば、それに即した贅沢な空間の演出は欲しかった・・・という感じです・・・

もう一つは、非常に贅沢な空間で建られたモデルハウスを一回りコンパクトにして、お建ていただいたことがあります。

この時も・・・やはり、空間・・・この時も、やはり玄関の広さが気になりました。

使い勝手上は、全然、問題ありません・・・

ただ、空間の贅沢さがたりない感じでした。

この場合も、広くして・・・いくら、UPするの検証をすればよかったと思います・・・

営業担当しては、玄関を広くして、予算オーバーは歓迎できないことから、ついつい、必要最小限と考えがちとなってしまいました。

たかが、玄関・・・されど玄関・・・ちょっと広くするだけで、その雰囲気は大きく変わってきます・・・

空間の贅沢さも意識して住宅建築を考えてみたら、いかがでしょうか・・・